社会保険労務士試験 合格体験記

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■合格は確かな情報を手に入れることから
■山下 紀光 さん


 iDE社労士塾の通信講座のおかげで、2度目の受験で合格しました。社労士試験合格をめざす方々に、私の体験が少しでもお役に立てばと思い、体験記を書かせていただくことにしました。

1 社労士資格をめざした理由
 私は人事労務部門で働くサラリーマンで、健康保険などの事務を担当しています。担当した当初は、前任者から引き継いだ冊子などで事務を行っていましたが、少し込み入った事案にはスムーズに対応できずジレンマを抱えていました。私の場合、日常業務の必要性から社労士資格の取得をめざすことにしたのです。

2 初年度の失敗(情報量の絶対的不足)
 そんな思いを抱えていたある日、新聞の折り込みに社労士の通信教育講座のチラシが入っていました。さっそく資料を取り寄せ、妻と相談のうえ申し込むことにしました。
 まもなくすると、教材一式が送られてきました。学習の進め方を記した冊子、科目別にわかれたテキスト(全教科)、添削課題、問題集などが入っていました。
 まず、学習の進め方の冊子を読んでみると、年明け4月くらいまでにひと通りテキストで学習し、それ以降はテキストの反復学習を積んでいけばよいというもので、プラスアルファとして問題集を活用すればさらに合格力が高まりますといったものでした。
 いま考えると「このような学習で合格できるわけがない」と断言できますが、情報量の少なかった私は、それを鵜呑みにして学習を進めていきました。
 テキストが一括配本でしたので、4月頃から多くの法改正項目にもとづいてテキストを補正していく作業と、せっかく覚えた内容を更新していかなければならないといった心理的な負担が重なり、学習が苦痛になりました(社労士試験は法改正が多いとは知らなかったのです)。法改正補正後のテキストや問題集を販売いただけるとのことでしたが、これ以上家計に負担をかけたくなく、手持ちの教材で突き進むことにしました。
 7月頃から、その会社が主催する模擬試験を2回受験しました。同一会社の予想問題だけでは心もとなく感じたため、L社という受験指導校の「一万人模試(最終模試)」をインターネットで知り、結局、初年度は模擬試験を計3回受験しました。
 結果はすべて、選択式では合格基準点をクリアしているものの、択一式は平均点をやや上回る程度でした。L社の択一式のコメントによれば、「全体的に努力が必要」とのこと...。愕然としました。学習の進め方に誤りがあったと気づいたのは試験直前だったわけです。
 「あわよくば」との気持ちで受験した第37回本試験の結果は、選択式29点、択一式38点。模擬試験の結果同様、択一式で点数不足。完全なる問題訓練不足でした。

3 iDE社労士塾との出会い
 初年度のL社の模擬試験会場で、隣に座った受験生と言葉を交わしたのがiDE社労士塾との出会いでした。その受験生はL社の模試を3回とも受験しており、話を進めていくと、1日10時間以上の勉強を積み、模擬試験の成績もかなり上位の方とわかりました。私は勇気を出して、どのような教材で勉強されているのか尋ねました。「iDEです。」「あいでぃいーですか?」「ご存知ないですか?」「すみません、知らないです。」
 帰宅後、さっそくインターネットで検索しました。社労士試験に特化した受験指導校とのこと。HPには「1日1問」「択一特訓ゼミ」などの項目があり、試しにやってみましたが半分以上できませんでした。「合格体験記」を読むと、どの方も過去問を徹底的にこなしたことが強調されていました。当時の私には、それをこなすための残された時間がありませんでした。
 初年度の本試験が終わり、自己採点で合格はないとわかってから、早速資料を取り寄せてみました。井出先生のカセットテープ(見本)の講義がやや早口かなと感じましたが、ソフトな語り口、立法主旨や具体例をひいての解説など期待以上のものでした(「早口」は慣れてきますし、「速聴」は脳の活性化を促します)。「今回で絶対決めてやる!」という覚悟を固め、HP上の数々の「合格体験記」を吟味し、iDE塾の「通信総合コースP」と「白書・統計ゼミ」(いずれも通信講座)を申し込みました。

4 社労士試験合格のポイント
 2年目は、iDE塾のHP上に掲載されていた数々の合格体験記を参考に学習を進めました。この2年間の体験から、私が考える社労士試験合格のポイントは次の5つです。

  1. 学習教材の選定
    合格への最短距離を進むためには、合格のための基本ツールである学習教材の選定は非常に重要です。掲載されている情報が「最新」で「正確」であるというのは必須の条件です。社労士試験の試験範囲は幅広く、また、一つひとつの制度を正確に理解したうえで積み上げていかなければなりません。文章解説だけでは理解しがたい制度が多いので、それを補う意味で、図解を多用したテキスト類と、なにより「音声による具体的かつ詳細な解説」が不可欠だと思います。
    また、社労士試験には法改正がつきものです。一旦記憶した内容を書き換えるのは心理的にも負担がかかりますので、可能な限り法改正を織り込んだ教材で学習されることをお勧めします(この点iDE塾の教材配本は配慮されており、年間の学習スケジュールに合わせ、可能な限り法改正修正後のテキストを順次送付してくれました。ペースメーカーとしても打ってつけです)。

  2. 学習時間の確保
    仕事を抱えながら資格取得をめざすとなりますと、まとまった学習時間を確保することは非常に困難です。しかし、机に向かうだけが学習ではありません。通勤時間、会社の昼休み時間、果ては信号待ちの時間など、細切れ時間を有効に活用していくことが必要です。私の場合、L社の一問一答カードやiDE塾の条文順過去問題集を持ち歩き、時間さえあれば問題を解くようにしていました(しばらくすると習慣になります)。

  3. 問題訓練
    テキストを読んだだけでは得点力はつきません。ひっかけ問題も多く、何より試験で問われる「論点」と呼ばれるものを確実に押さえていくことが必要だからです。逆にこの「論点」を着実に自分のものにしていけば得点力はアップします。過去問題を中心に、迅速かつ正確に正誤の判断ができるよう問題訓練を積む必要があります。また、慣れてきたら時間を計ってやってみてください。本試験が近づいてくれば、実践的な問題訓練が必要になります。

  4. 忘却との戦い(反復学習)
    新しい科目の学習を進めていくと、以前に学習した科目の記憶が薄れていきます。コンピュータではないのですから、学習した内容(記憶)を100%保持することは不可能なことです。物覚えの悪さを嘆く必要はありません。人間は「忘れる」という能力を持った動物なのですから。はじめての項目を学習するのには大変な労力と時間を要しますが、一度学習した内容は短時間で復元可能です。社労士試験は正に忘却との戦いです。2回、3回と反復学習を行い、記憶を定着させていく地道な努力が必要なのです。

  5. 情報戦(受験指導校の活用)
    私の場合、初年度に辛い思いをしました。合格するには、合格するためのスケジューリングと学習を行わなければなりません。本試験までの基本的なスケジュール項目としては、順に、@テキスト内容の理解に割く期間(一章単位に、通読が終われば該当する練習問題や過去問をやって内容を正確に理解するようにすると効果的です) A過去問を中心とした問題訓練とテキストとの突き合わせを繰り返す期間 B基本科目の学習と平行して法改正項目や一般常識、科目内・科目間の重要事項の横断整理を行っていく期間 C模試、予想問題集などを活用し実践力に磨きをかける期間 Dもれがないよう全科目に渡っておさらいをする期間 があります。合格者の体験記を大いに参考にして、自分にあった方法を学習に取り入れ、自分の学習スタイルを確立することが必要です。
    また、社労士試験は法改正が頻繁です。一度学んだ制度が改正されたり、廃止されたり、新しい制度ができたりとキャッチアップが欠かせません。個人で膨大な法改正項目から試験に出題される範囲を絞り込み、その内容を正確に理解するには限界があります。

    さらに、試験では労務管理や労働、社会保険に関する一般常識といった問題も出題されます。厚生労働白書をはじめとした膨大な関係資料、数多くの労働経済統計から出題されそうな項目を絞り込む作業となると、もう手におえません。受験指導校が実施する法改正や一般常識対策の講座、模擬試験(特にL社とT社の最終模試は多くの本試験受験者が受けますのでぜひ受験するようにし、その問題は完全にマスターしておく)、予想問題集など、受験指導校を大いに活用すべきです。

5 最後に
 社労士試験に限らず、受験生というものはイヤなものです。土日、祝祭日をはじめゴールデンウィークや夏休みはありませんし、クリスマスやお正月も試験のことが気になって心の底から楽しめません。週1回のテニスを除き、時間があればその時間はすべて学習に充てていましたので、妻や子どもたちには本当に申し訳ない気持ちで一杯でした。この2年間、わが家ではまさに「単身赴任者と母子家庭」の光景が繰り広げられていたのです。「この一年で決めるから、来年の夏はプールに行こうな」と幼い子どもたちに言い聞かせ、モチベーションを高めました。

 第38回本試験の結果は、選択式31点、択一式44点。ケアレスミスが多く満足のいく結果ではありませんでしたが、学習のおかげで日々の仕事に余裕ができるとともに、合格したことでひと区切りつき、今は実務的な学習に力を入れています。
 最後になりましたが、合格に導いてくださった井出先生をはじめ社労士塾のスタッフのみなさまに厚くお礼を申し上げますとともに、社労士試験を受験されるみなさんのご健闘と合格を心からお祈りいたします。
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