私の勤務する会社でも、数年前より年功序列の賃金体系が崩壊し、成果主義の要素が色濃く反映されるようになってきました。
F社に見るように、早期に成果主義を導入したものの「失敗」と酷評される企業もありますが、いったん崩れた年功序列が復活するはずもありません。
55歳で役職定年制を迎えたり、定年後の再雇用制度の対象者を間近に見るにつけ、牙を抜かれたライオンのように小さな存在になっていく諸先輩方が他人事には思えませんでした。
何気なく、本屋で社労士の参考書を手にしたのは、そんなときのことでした。
内容をぱらぱら見れば、ビジネスマンとして必要な労働保険や個人的にも知っておきたい社会保険の内容ばかり。
「これなら、実務にも役立つし開業も夢ではない。やってみよう。」と直感しました。
早速、とある資格学校に入学して勉強を開始しました。
しかし、初学者で試験を舐めていましたし、それも1月下旬からのスタートでしたので、結果は惨憺たるものでした。
2年目は、改心してかなり頑張りましたが、それでも選択で救済及ばず涙を呑みました。 そして、3年目の今年、IDEの通信教育によりやっとのことで合格にたどり着くことができました。
私を暖かく支えてくれた妻や先生方、そして同窓生に心より感謝いたします。
さて、私の勉強方法を書いてもと躊躇しておりましたが、友人の強い勧めもあり、特に会社員の方で時間がなかなか取れない方に、私の創意工夫がお役に立つかもしれないとペンを取ることに致しました。以下、思い出すままに記しますので、役立ちそうなところだけお使いください。
1、タイムスケジュール
通信教育は、進捗を自己管理するのが大変です。自由に学習できる反面、今日やらねばならないTODOを明日に伸ばそうが、あさってに伸ばそうが、誰も何も言ってくれません。
この点は、通信教育を選ぶか、通学を選ぶか大きく悩んだところです。
私が、この弱点を克服できたのは、T社のパンフレットに事細かに学習スケジュールが掲載されていたお陰です。
その進捗スケジュールのページを切り取り、壁に貼り、決してそのスケジュールに遅れまいと自分に約束したのです。
もちろん、自分の学習進捗表も作りました。
最も気をつけた点は、満遍なく短期間に回すという点でした。
試験は、全科目を1日でやるわけですから、1科目を1か月も掛けていたら話になりません。最初こそ過去問の該当箇所をマーキングしていきましたので、1科目1週間掛かりましたが、2順目は3日、3順目は1日で終わるようになりました。
実は、2順目はテキストの「ここだけは押さえる」だけをコピーしてサブテキスト化し、その他資料も含めバインダーにファイリングして行ったのです。
ですから、3順目にはテキストはもうほとんど読まないようになっていました。
通勤かばんにはいつもそのサブノートを入れ、トイレに行くにも、電車で移動中もいつでもどこでも時間さえあれば読むようにしていました。
2、キッチンタイマー作戦
どんなに教科書を読もうが、試験のシビアな時間内に答えが導き出せなければ、何の意味もありません。
携帯のEZアプリ(auですから)にキッチンタイマーを見つけてダウンロードしました。そして、2分30秒にバイブレーションするようにセットして、問題を解く練習を繰り返しました。
そうしないと、見直す時間が得られないからです。
今だから言えますが、もっと早く、この方法を見つけていればと今は大変悔やんでいます。
なぜなら、この方法を見つけたのは模試の1ヶ月くらい前だったからです。
それまでは、どうしても問題を3度以上反芻してしまう癖ができていて、そこから抜け出せない状態でした。
しかし、いちど付いた悪い癖がそう簡単に直るわけもなく、IDEの模試の点数は惨憺た>> るものでした。点数も見る気も起きなかったくらいですから、過去の模試の中でも最悪だったのではないでしょうか。
しかし、どんなに点数が悪くてもキッチンタイマー作戦を変える気は起きませんでした。ひたすらキッチンタイマーで予想問題を解きまくりました。
なぜか、当時の私には、この方法で合格できるという確信のような思いがありました。
ちなみに、予想問題集は、市販の物を片っ端からやりました。
よく、試験の直前は新しい本を買うなとか言われますが、そんなことはお構い無しでした。科目ごとに本はばらばらにして、なるべく持ち運びに便利なように工夫しました。
3、心の支え
社労士の試験は、生半可な気持ちでは受かるものではありません。
毎日毎日、他人がTVを見たり、旅行に行ったりするのをわき目に、ひたすら勉強しました。
飲みに誘われても、断ることが多くなり、そのうちに誘われることも少なくなりました。このまま合格しなかったら、飲み仲間も失い、楽しみも失い、自分に何が残るのだろうと自問自答することが多くなりました。
そんな私を見かねたのか、忘れもしない7月3日、妻がこう言い放ったのです。
「欲しいものがあったら、ただ漠然と欲しいと思うだけじゃあダメ。心底から、そして体で欲しいと表現できるくらい欲しいと望まなければ手には入いらないんだ。」と。
多くの方々に支えられ、私は合格させてもらうことができました。
私の場合、ただ闇雲に開業しようとは思っていません。
この資格を「死格」にしないよう精進を積み重ね、どう生かすべきか、ビジョンと具体策を明確にしてから、お世話になった方々にご恩返しをして行きたいと願っております。
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