労働者災害補償保険法
第12条の8第3項・第18条 傷病補償給付 傷病補償年金の支給開始
Q:質問内容
<「傷病補償年金を受ける者」とは,傷病補償年金の支給決定を受けた者に限らず,傷病補償年金の支給要件を満たすこととなった者を含めたものをいう>との記載がテキストにありますが,支給事由が生じた月の翌月の解釈はどのようになるのでしょうか?
仮に,4月に傷病等級に該当し,5月に支給決定を受けた場合は,傷病補償年金の支給開始は何月からとなるのでしょうか。また,その場合,休業補償給付の支給との調整はどうなるのでしょうか。
A:お答えします
傷病補償年金は,@療養の開始後1年6カ月を経過していること,A傷病が治ゆしていないこと,B傷病等級に該当していることのすべての要件に該当している場合に,労働基準監督署長の職権により支給決定されるものです。労働基準監督署長は,この支給決定を行う場合は,療養の開始後1年6カ月を経過した日以後1カ月以内に,当該労働者から「傷病の状態に関する届書」を提出させることになっています。
例えば,平成21年3月25日で1年6カ月経過した者は,平成21年4月25日までに傷病の状態に関する届書を提出し,これを受けた労働基準監督署長が,その届書を元に,平成21年3月25日時点における障害の状態を判断し,傷病等級の3級以上の障害の状態に該当していると認め,平成21年5月10日に傷病補償年金の支給決定をしたとします。
この場合,平成21年3月25日の時点で@〜Bの要件を満たしていれば,平成21年3月25日において傷病補償年金の受給権が発生することになります。したがって,傷病補償年金は,平成21年4月分から支給開始となりますが,実際には,支給決定があった平成21年5月までは休業補償給付が支給されていますから,休業補償給付と傷病補償年金との間で内払の調整が行われることになります。
- 傷病補償年金の受給権の発生・・・平成21年3月25日
- 傷病補償年金の支給開始・・・平成21年4月から
- 休業補償給付の支給・・・平成21年3月31日まで
- 平成21年4月以降の分として支払われた休業補償給付は傷病補償年金の内払として扱われる
以上のようになります。また,内払調整については,基本テキストP106の法12条3項「同一の傷病に関する保険給付の内払調整」を一読しておきましょう。この部分からも本試験で出題されますから。
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