労働基準法
第38条の3,第38条の4 専門業務型裁量労働制・企画業務型裁量労働制 年少者及び女性の労働時間の取扱い
Q:質問内容
専門業務型裁量労働制の規定及び企画業務型裁量労働制の規定において,「年少者の労働時間に関する規定の適用に係る労働時間の算定,女性の労働時間に関する規定の適用に係る労働時間の算定については適用されない」とありますが,年少者と女性の労働時間の算定とは具体的にどのような内容を指すのですか。
A:お答えします 専門業務型裁量労働制(企画業務型裁量労働制も同じ考え方)においては,実際に労働した時間に関係なく,労使協定(企画業務型裁量労働制では決議,以下同じです。)で定めた時間労働したものとしてみなされることになります。例えば,労使協定で1日当たりの労働時間を8時間と定めた場合は,4時間しか労働しなかった日も8時間労働したものとみなされ,逆に10時間労働した日も8時間労働したものとみなされることになります。
そうすると,年少者については,本来<時間外労働>は禁止されていますが,労使協定で1日の労働時間を8時間と定めた場合,どんなに長時間労働しても8時間労働したものとして時間外労働が生じないことになりますから,これを悪用して,年少者を長時間労働につかせることが考えられます。そこで,年少者の労働時間の計算については,実労働時間を用いることにしています。つまり,実際に労働した時間を把握することが必要になりますから,実質的にも時間外労働の禁止が守られることになります。
また,女性の規定についての適用ですが,「女性の労働時間に関する規定」については,現在,法第66条において,「妊産婦」が請求した場合の労働時間の保護規定があります。この法第66条では,妊産婦が請求した場合,@変形労働時間制により法定労働時間を超える時間が設定されている日,週についても,法定労働時間を超えて労働させることは禁止され,また,A時間外労働や休日労働が禁止され,B深夜業が禁止されることになっています。このうち労働時間に関する規定については,@とAが該当することになりますが,いずれも,妊産婦の請求に基づき,実質的に,法定労働時間を超える労働が禁止されることになります。専門業務型裁量労働制においては,実際の労働時間の長さにかかわりなく,労使協定で定めた時間労働したものとみなされることになりますので,「妊産婦」についても,実労働時間を算定しなければなりません。
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