国民年金法
平成13年選択式問題 賦課方式
Q:質問内容
平成13年の国民年金の選択式問題で賦課方式について出題されました。年金関係の書物では「賦課方式」であるとか「積立方式から修正積立方式」になったとか書かれてあり,どのように押さえればいいのかわかりません。
A:お答えします
現在の公的年金は,世代間扶養の仕組みで成り立っています。つまり,現役の被保険者が保険料を負担し,その負担した額に積立金の運用収益,国庫負担の額を併せて現在の老人に年金を支払っているわけです。この世代間扶養の仕組みは基本的に,今年度年金の支給に必要な給付財源を現役の被保険者に求めることになります。これを「賦課方式」と称しています。
なお,厚生年金保険法についても当然に世代間扶養の仕組みは適用されます。しかし,年金制度の発足当初は年金の受給者は存在せず,しばらくすると発生し,その後高齢社会に突入すると爆発的に受給者が増えてきます。このような場合,完全な賦課方式をとると,年金制度の発足当初はほとんど保険料を負担しなくてよく,徐々に保険料率が上がって最終的には被保険者の保険料だけでは高齢者の年金を支えられなくなってしまいます。そのため,制度発足当初の年金受給者があまり発生していない時期においても一定額の保険料を徴収し年金給付費にあらかじめ充てて,余った部分は将来のために積み立てておくこととしました。これが「積立方式」です。
本来の積立方式は,当初から将来を見越してかなり高い保険料率で保険料を徴収する必要がありますが,年金の受給者もあまりいないのに高い保険料を徴収されると事業主の反発も大きくなりますので,この方式は途中で断念し,高齢者が増えるにしたがって,保険料率を段階的に見直し,余った分を積立に回して,将来的には,保険料と積立金の運用収入と国庫負担で高齢社会を乗り切るという方式にしました。これが「段階保険料方式」であり,「修正積立方式」です。
平成13年の選択式問題の考え方としては,毎年度,基礎年金の給付費に必要な基礎年金拠出金についての問題でしたから,「賦課方式」であることは間違いありません。一方,厚生年金保険の財源をみると,当然のことながら世代間扶養の仕組みによって成り立ってはいますが,厚生年金保険の中では積立金ももっています。したがって,純粋な賦課方式ではありませんが,本試験対策とすれば,ここまで押さえなくても良いでしょう。
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