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国民年金法
附則第5条 任意加入被保険者の資格 任意加入被保険者


Q:質問内容
過去問No.29において「日本国内に住所を有する20歳以上65歳未満の者で被用者年金各法の老齢給付等を受けることができる者は任意加入被保険者となることができる」との出題に対して解説では,【20歳以上「60歳未満の者」である。】とされています。

テキスト29頁では,(1)「20歳以上60歳未満」の者となっており,(2)「60歳以上65歳未満」の者は,「被用者年金各法に基づく老齢給付等の受給権を有していると否とにかかわらず任意加入することができる」とあります。この両方をあわせれば「20歳以上65歳未満の者」という解釈が可能と考えられると思いますが,いかがでしょうか。

A:お答えします
この問題は,問題の趣旨を理解しないと解答できない問題です。
この問題をみる場合には,まず,強制被保険者としての第1号被保険者の要件を確認する必要があります。

法第7条(被保険者の資格)
(1) 次の各号のいずれかに該当する者は、国民年金の被保険者とする。
  1. 日本国内に住所を有する20歳以上60歳未満の者であって次号及び第3号のいずれにも該当しないもの(被用者年金各法に基づく老齢又は退職を支給事由とする年金たる給付その他の老齢又は退職を支給事由とする給付であって政令で定めるもの(以下「被用者年金各法に基づく老齢給付等」という。)を受けることができる者を除く。以下「第1号被保険者」という。)
となります。つまり,「日本国内に住所を有する20歳以上60歳未満の者であって,被用者年金各法に基づく老齢給付等を受けることができる者」は,第1号被保険者の適用除外者となるわけです。

そこで,今度は,任意加入被保険者の資格取得の要件を確認してみましょう。

法附則第5条(任意加入被保険者)
(1) 次の各号のいずれかに該当する者(第2号被保険者及び第3号被保険者を除く。)は、第7条第1項の規定にかかわらず、社会保険庁長官に申し出て、被保険者となることができる。
  1. 日本国内に住所を有する20歳以上60歳未満の者であって、被用者年金各法に基づく老齢給付等を受けることができるもの又は附則第4条第1項に規定する政令で定める者であるもの 
  2. 日本国内に住所を有する60歳以上65歳未満の者  
  3. 日本国籍を有する者その他政令で定める者であって,日本国内に住所を有しない20歳以上65歳未満のもの
となります。この規定の1号は,明らかに,第1号被保険者の適用除外者を指して,任意加入被保険者となることができることを規定しています。

つまり,この問題では,法附則第5条(任意加入被保険者)の(1)1の部分のみが問われたわけです。

「日本国内に住所を有する」「被用者年金各法に基づく老齢給付等を受けることができる者」という要件に該当する者で,任意加入することができる人の年齢要件は「20歳以上65歳未満である」正しいかどうか?と尋ねたわけです。

確かに,法附則第5条の(1)2の日本国内に住所を有する60歳以上65歳未満の者は,老齢給付の受給権を有していても,任意加入被保険者となることはできます。ただし,この者は,「被用者年金各法に基づく老齢給付等を受けることができる者」であることが任意加入の要件にはなっていません。老齢給付等の受給権を有しているか否かにかかわらず任意加入できることになっています。

これに対して,前記(1)1の者は,第1号被保険者の適用除外者ですから,「被用者年金各法に基づく老齢給付等を受けることができる者」であることが任意加入の要件になっています。要件の一部が重なるから,それでいいというようなことにはならないのです。

例えば,「日本国内に住所を有する60歳以上65歳未満の者が被用者年金各法に基づく老齢給付等を受けることができる場合,その者は,第2号被保険者である場合を除き,社会保険庁長官に申し出て,任意加入被保険者となることができる。」という問題であれば,正しいと考えますが,前記(1)1と2を混在したような問題の場合は,視点を変えて考える必要がありますね。特に,前記(1)1の部分は,条文をベースに問題が作られていますので,条文どおりに,年齢要件をとらえる必要があります。

選択式で,
(1) 次の各号のいずれかに該当する者(第2号被保険者及び第3号被保険者を除く。)は,第7条第1項の規定にかかわらず,社会保険庁長官に申し出て、被保険者となることができる。
  1. 日本国内に住所を有する A の者であって、被用者年金各法に基づく老齢給付等を受けることができるもの又は附則第4条第1項に規定する政令で定める者であるもの 
  2. 日本国内に住所を有する60歳以上65歳未満の者 
  3. 日本国籍を有する者その他政令で定める者であって、日本国内に住所を有しない20歳以上65歳未満のもの
というような問題の場合, A に,「20歳以上65歳未満」と入れることはありませんね。それと同じ考え方です。このアンダーラインの文章は,途中で切ることなく,この文章全体で,「第1号被保険者の適用除外者」を意味しているのです。

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