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年金特訓ワンポイント


年金が苦手! 【択一式の年金ニ法は,20点満点の科目
択一式の場合,国民年金法は10点満点,厚生年金法は10点満点。安心できる合格水準は,7割ですから,各科目3問しか間違えることができません。これは,ちょいとプレッシャー。だったら年金二法で,1科目と考えてしまいましょう。20点満点。だったら,5問くらい間違えてしまうかなあ…。それでも15点÷20点=75%で余裕の合格ラインです。20点の範囲でとらえれば,たとえ苦手な部分があったとしても,ほかの部分でカバーがしやすいです。例えば,厚生年金保険法は難問が多い科目ですが,20点満点の視点で見てみると,意外と取りやすい問題があったりします。取りやすい問題を確実に取っていけば,科目ごとの合格基準(一科目4点)も大丈夫です。また,70点中の20点ともなれば,択一式対策としては「大票田」ですから,少しでも得意になりたいものです。「そういわれてもなあ〜」,わかるわかるその気持ち,でもほんの少しでよいのです。そのためのワンポイントをお話ししていきたいと思います。


国民年金と厚生年金保険がごちゃごちゃに  【共通項目と共通しない項目を明確に分けてみる
厚生年金と基礎年金は,あたかも一体のものとして支給されているように見えますが,もともとは全然別の制度です。共通する点もあるのですが,共通しない点も多いことを学習する上で,常に意識してみて下さい。この辺を漫然ととらえてしまうと,無意識に同じ制度だと思いこんでしまい,とんでもない勘違いをしてしまうことがあります。例えば,在職老齢年金制度の問題で,勝手に「老齢基礎年金」を含めて支給停止にしてしまったりします。また,繰上げなど厚生年金と基礎年金が複雑に絡む部分は,安易に一緒くたに押さえようとすると,逆に混乱したりします。

これに対して,各年金制度の独自の仕組みや共通項目は,繰り返し出題され,得点源ですから,しっかりとした過去問題対策が必要です。年金の学習をする上においては,
  1. 各年金制度の独自の仕組みなのか
  2. 共通項目なのか
  3. 厚生年金と基礎年金が複雑に絡む部分なのか
を明確に分けてみましょう。実は,出題確率は,1,2,3の順だったりします。学習のしやすさも1,2,3の順なのです。これを3,2,1の順で学習するから苦手になってしまうのです(3ばかり学習している人いませんか?)。学習の順番は大切です,特に年金は,(1)原則,(2)例外,(3)経過措置の順で学習する必要があります。(3),(2),(1)の順で学習すると目も当てられませんよ。


難しすぎてわからない・・・  【特殊な規定は,ほかの部分と切り離してしまう
自分は,「特別支給の老齢厚生年金がどうしてもわからない。だから,厚生年金保険が苦手だ。」という方,手をあげて〜!はい,ひとつ質問です。特別支給の老齢厚生年金がわからないと,通則がわからなくなるのでしょうか?書類の届出期限が覚えられなくなるのでしょうか?そんなことはありませんね。これらの項目は,普通にきちんと学習していれば,誰でも簡単に得点できる得点源ですからね。これらとは全然関係のない特別支給の老齢厚生年金のために,得点源まで苦手にしていたらもったいない。国民年金の合算対象期間しかり。こういった特殊な部分は,あまりこだわらずに,ほかと切り離してしまいましょう。

最悪,切り離して塩漬けにしておいてもいいんですが,それでは,ワンポイントにならないんで,多少苦手を解消する方法をアドバイス・・・。たった半日で構いません。「よし,これから3時間,特別支給(あるいは合算対象期間)の問題ばかり解いてみるぞ」と勇気を出して,取り組んでみましょう。実は,こういった特殊な部分(個性の強い部分)というのは,過去問題が出尽くしているので,予想問題などをする必要はありません。過去問題で十分。解いていくうちに「なんだ,特別支給の老齢厚生年金は,定額部分の支給開始年齢さえ覚えておけば,それほど怖くないな」,「合算対象期間は,細かい問題が多いと思ったけど,「年月日」の入れ替えとか,「前」と「以後」の入れ替えとか単純な問題が多いな」いろいろ気づくかもしれません。いやいや,やっぱり難しいよ〜。それはそれでしょうがない。でも,あきらめてはだめ,苦手箇所は,得意箇所でカバーすべきです。苦手箇所はないのが一番ですが,それにこだわって,取れるべき問題が取れなくなるのが一番よくない。苦手箇所にはちゃんと向き合って,むやみに怖がるのではなく,早めに対策を立てるべきなのです。


それでも点数が伸びない理由  【マニアックな知識よりも,ていねいに読むことが大切
知識がたくさんあれば,得点が伸びるのか,というとそうともいえないところが年金の悩ましいところ。条文はたくさん覚えているのだけど,問題文と結びつかなかったりすることがあります。例えば,基金の加入員であった期間を有する者について,在職老齢年金制度を適用する場合,「基金に加入しなかったものとして計算した場合の老齢厚生年金の額」に基づいて基本月額を計算したりしますね。基金に加入せずに代行部分も「含めて」全額政府から支給されていると仮定して計算するわけです。ところが,条文には,「加入しなかったもの」という否定形のフレーズが入っているので,この部分を意味を理解しないまま丸暗記していると,代行部分は「含めてはいけない(除く)」と間違って読んでしまうことがあります(平成8年にこの部分を引っかけた出題があります)。年金の問題文は,上っ面の表現だけを追いかけていくと思わぬ落とし穴が待っています。これは,「たくさん知識があるかどうか」の問題ではなく,「どれだけていねいに問題文を読むことができるのか」の問題です。難しい知識ばかりたくさんあっても,なかなか点数には結びつかない側面があるのです。

年金の問題文では,一つのことを様々に表現することがあります。例えば,2つの年金の受給権を有することとなった場合は,原則として「併給の調整」が行われ,いったん年金の「支給が停止」され,「いずれか一方を選択」するために支給停止の解除を申請しますね。「併給の調整」,「支給が停止」,「いずれか一方を選択」は,いずれも同じことを言い表しているのですが,本試験では,3とおりの表現が用いられます。また,併給の調整の例外として併給が行われることを「併給調整の対象とならず,併給される」と表現したりします。これなどは,上っ面で読んでいると正誤の判断がつきません。

このように,問題文の表現に統一性がないため,点数が伸びない場合があります。例えば,国民年金の特例の任意加入被保険者,厚生年金保険の高齢任意加入被保険者の問題文の中で,本試験では,「老齢又は退職を支給事由とする年金たる給付の受給権を有しない者」,「厚生年金保険や国民年金の老齢給付の受給権を有しない者」,「老齢厚生年金の受給権を有していない者」,「老齢基礎年金等の受給資格期間を満たしていない者」…とまあ,様々な人物が登場します。これ全員同じ人ですからね!ところが,私たちが答案練習問題などを作るときは,こんなにいろんな表現は用いません(生徒さんが混乱してしまいますから)。実はこの点が盲点で,私たちが作問した問題ばかり一生懸命取り組んでしまうと,ボキャブラリー豊かな本試験問題(笑)に,対応できなくなってしまいます。本試験を受けた後,「今年の年金の問題は変だった。」,「何か違和感があった。」という声を聴くことがあるのですが,おそらくこの当たりの対策ができていないものと思われます。できれば,年度別の過去問題集で年度ごとの表現の特徴に着目して,問題文を読んでおくとよいでしょう(特に直前期)。


誰もできない問題は,合格者にだってできない 【深呼吸をして,取れる問題を確実に取っていこう】
択一式(特に厚生年金保険)では,毎年びっくり問題が出題されます。例えば,正答率は10〜20%程度の問題。おそらく全ての受験生が全く歯が立たない問題です。しかし,毎年4,000人以上の方が合格を勝ち得ます。このような問題は,受験生にプレッシャーを与えるためだけのもので,合否には関係がないのです。70点満点の試験が今年は69点満点になったんだな,と思えばよいのです。もちろん,1点及ばず…という方もおられたでしょう。しかし,昨年あと1点欲しかった方は,正答率50%以上の問題を落としていないかよく検討してみて下さい。そして,今年はそういった問題にこそ最善の注意を払うべきで,誰もできない問題で,1点を稼ごうなどとは思わないことです。それよりは,「1」各年金制度の独自の仕組み,「2」共通項目といった,学習がしやすく,繰り返し出題されるところを中心に押さえていきましょう。

選択式(特に国民年金)では,幅広い知識が要求される問題が出題されます。「ええ!こんなことまで覚えないといけないの!」。では,合格者は全員「単年度賦課方式」を覚えていたのでしょうか。そんなことはないと思います。自分が持っている知識をフル回転して,ていねいに問題文を読み込んだ結果だと思います。なんのことはない,最善の年金対策(=ていねいに読む)は,そのまま最善の選択式対策なのです。択一式問題を読むときは「間違い探し」をしている場合が多いので,あまり内容を深く理解した読み方をしていない場合があります。ていねいに読む習慣を付けるために,できるだけ多く,選択式問題に取り組む時間を確保してみて下さい。最後に選択式全般にいえるアドバイス。空欄を埋め終わったら,必ず,空欄の中に単語(丸数字ではなく)を入れて,文章を通し読みして下さい。そして,選択肢をよく見て,見落としている用語がないか調べて下さい。選択式は,問題を解き始めるときは,あまり選択肢は見ない方がよいのですが,解き終わったら,じ〜っくり見て下さいね。


塾からのお知らせ
年金特訓ゼミ」の教材は,社労士専門の受験指導を行っているIDE社労士塾が,過去の本試験問題を問題を徹底分析,個々の論点について,どういった角度から出題されるのか,どういった表現で出題されるのか,を含めて解説しています。問題文の読み取りが難しい部分では,「チェックマーク」,「One Point」によって,できるだけ明快にまとめるようにしてみました。直前期には,その部分を読むだけ最低限の対応が可能です。また,得点源となるべき共通項目事項等については,細かな解説は排除し,視覚的にも整理しやすいようにまとめてみました。細かい知識ではなく,「合格に必要な知識を確実に習得し,合格点を確実に取れる問題を絶対に取りこぼしをしない」ための直前対策の教材です。
今年度は,DVD通信ゼミとして開講いたしました(標準学習期間:2日間)


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