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労働者災害補償保険法
第11条 未支給の保険給付 保険給付を受けられる者


Q:質問内容

(1) 未支給の保険給付を受ける権利を有する者が死亡した場合において,その死亡した者に支給すべき未支給の保険給付でまだその者に支給しなかったものがあるときは,その者の相続人が,その未支給の保険給付の請求権者となる。  ○
(2)  保険給付(遺族補償給付及び遺族給付を除く。)を受ける権利を有する者が死亡した場合において,死亡した者が死亡前にその保険給付を請求していなかったときに,自己の名で保険給付を請求することができるのは,死亡した者の相続人である。   ×
(1)については,なぜ受給権者の遺族ではないのですか?
(1)と(2)の違いがよくわかりません。

A:お答えします

つの問題をよく見て下さい。
(1)未支給の保険給付を受ける権利を有する者が死亡した
(2)保険給付(遺族補償年金及び遺族年金を除く。)を受ける権利を有する者が死亡した

明らかに,異なることがわかるでしょう。
例えば,40歳の障害補償年金の受給権者がいたとします。この障害補償年金の受給権者Aと生計を同じくしている親族として,その妹B(35歳)とその妹の子C(10歳:障害補償年金の受給権者Aからみると姪)がいたとします。

この3人が5月20日にドライブに行き,交通事故に遭い,障害補償年金の受給権者が即死,妹も重傷で2日後の5月22日に死亡し,妹の子は奇跡的に軽傷だったとします。

(1) 障害補償年金の受給権者が死亡した時点で,未支給の障害補償年金が発生します(4月分と5月分の二カ月分が未支給です)が,これは(2)に該当することになりますから,死亡した障害補償年金の受給権者の配偶者,子,父母,孫,祖父母又は兄弟姉妹である「妹」に支給されることになります。障害補償年金の受給権者が死亡した時点においては,35歳の妹は生きていますので,この「妹」が未支給の障害補償年金の受給権者となるわけです。
(2) ところが,この妹は,その未支給の障害補償年金を請求する間もなく,2日後に死亡してしまいました。これが,(1)に該当することになります。つまり,未支給の障害補償年金を受ける権利を有する者が死亡したわけです。この未支給の障害補償年金は,「妹」の相続人である「妹の子」に対して支給されることになります。つまり,未支給の保険給付を受ける権利を有する者が死亡した場合は,その「相続人」が未支給の保険給付の請求権者となるわけです。


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