国民年金法
第30条の4 20歳前の傷病による障害基礎年金 所得制限
Q:質問内容
マスターテキストP116の1の※に「受給権の発生に際し,支給要件に所得制限は設けられていない」とあります。一方,P128には,「受給権者の前年の所得が政令で定める額を超えるときは,その全部又は2分の1を支給停止する」とありますが,どう違うのかわかりません。
受給権を得るときには所得は関係ないが,支給されてからは前年の所得を見るということですか。
A:お答えします
「支給要件」と「支給停止の要件」は,異なります。
「支給要件」は,受給権の発生要件ということです。
例えば,本来の障害基礎年金の「支給要件」をみてみましょう。
- 初診日の要件(初診日において,(1)被保険者であるか,又は(2)被保険者であった者であって,日本国内に住所を有する60歳以上65歳未満の者であること)
- 障害認定日の要件(障害認定日において,障害等級に該当する程度の障害の状態にあること)
- 保険料納付要件
以上の3つの要件を満たしていれば,本来の障害基礎年金の受給権が発生します。(マスターテキストP109〜111)
これと同じ視点で,20歳前の傷病による障害基礎年金の「支給要件」をみてみましょう。(マスターテキストP116)
イ.初診日において20歳未満であること
ロ.20歳に達した日又は障害認定日のうち,いずれか遅い方の日において,障害等級に該当する程度の
障害の状態にあること
以上の2つの要件を満たしていれば,20歳前の傷病による障害基礎年金の受給権が発生します。つまり,「受給権の発生要件」には,「所得要件」は設けられていないのです。
一方,20歳前の傷病による障害基礎年金は,このようにイとロの2つの要件を満たしていれば受給権が発生しますので年金証書は交付されることになりますが,前年の所得が高い場合は,その年の8月から翌年の7月までの間,その全部又は2分の1が支給停止になり,年金額を受給することはできなくなります。ただし,失業や事業の失敗等により,所得が低くなると支給停止が解除され,再び受給することができるようになります。
このように,「所得要件」は,受給権の発生(支給要件)には影響しませんが,支給停止には影響することになります。
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